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柴燈(さいとう

柴燈とは、仏様の前で焚く柴の灯明の事です。柴は山野に生えている小さな雑木の事で、山の中で修行していたために柴や薪などで檀を築いた事に由来します。

高野山では、毎年3月にこの柴燈を用いた柴燈大護摩供という祈祷が行われています。この」柴燈に使うのは護摩木や藁で、弓や剣で周囲に結界を張り、仏菩薩を招いて火を付けます。そうして点火された柴燈の激しい火が修験者たちの煩悩を焼き払い、安全や豊穣などを祈願します。

もともと護摩自体は古代よりインド系の宗教で行われている儀式に一つで、それが密教でも中心的な修法として広まったのです。そして、その中でも特に野外で行う大規模な護摩こそが柴燈大護摩供であり、空海の孫弟子に当たる聖宝が行ったのが始まりとのこと。そのため、日本特有の行事として知られています。

因みに、柴燈大護摩供の『柴』という部分は宗派によって異なっていて、真言宗系当山派では柴の字が当てられているのに対して天台宗系本山派では採という字が入るのです。採には天の燈火を借りる事という意味が込められています。