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場所

高野山内多数

塔頭(たっちゅう

塔頭とは、お大師さまが没した後に弟子たちが徳を慕い建てた塔やその周りにある庵など寺院の事です。

塔は本来、お釈迦様のお墓という意味でしたが、現在は単にお墓を指す事もあります。

中国の禅寺では住職を隠遁した方は修行者と僧堂で一緒に暮らす決まりでしたが、やがて時代が進むと寺の周りに小庵を建てて住む者も現れたため、一禅僧につき一代限りの処置としました。それに対して日本はお大師さまが隠遁した後に敷地内の子寺に住んでおり、それを塔頭と呼称するようになったのです。

本来はあくまで末寺の一つであり独立したお寺ではなかったのですが、やがて庵が増えていくとそれぞれが独立する流れになりました。塔頭という名前の由来は2つあり、塔のほとりに小さな庵を建てて守ったことからとする説と、塔の中でも上位に位置するからという説があります。

高野山においては、山全体を大きなお寺(総本山金剛峯寺)と捉えて、お大師さまの徳を慕い山中に建てられた子院を指し、現在は山中に117か所ほど存在します。そのうち51か寺は宿坊として高野山を訪れる参詣者へ宿を提供しています。