もう観ましたか?外せないスポット

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金剛峯寺

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蟠龍庭は、空海が入定して弘法大師になってから1150年経った御遠忌大法会にて造園された2340平方メートルの日本最大級の石庭です。

蟠龍というのは、未だ天に昇らずとぐろを巻いて地に潜む竜の事。金剛峰寺の奥殿を中心にされたこの石庭には、勅使門から見て左側に雄の龍、右側に雌の龍を形作られた石が配置されており、奥殿を守るかのように表現されています。この龍の石には空海が誕生した地である四国の花崗岩が、雲海を表す白川砂には東寺が建つ京都の砂が使用されています。

2つの龍は金剛頂経が説く金剛界と大日経が説く胎蔵界、それらを一つにした金胎不二を体現している点も特徴。この考えは真言密教の根本思想であり、金剛界と胎蔵の両部は而二不二であるというものです。

因みに、蟠龍庭を見れば分かるように仏教では龍を重要視していますが、本来仏教と龍には何も関係ありませんでした。日本仏教における龍とは、そのほとんどがインド神話のナーガから来ています。そもそも龍は中国が発祥であり、中国の龍信仰とインド神話のナーガが結びついた文化が、そのまま日本にやって来たと言われています。

つまり、インドで仏教とナーガが結び、中国で龍の文化へと変わり、日本に元からあった蛇信仰と中国の龍信仰が結び付けられたのです。