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女人堂

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女人堂は、高野山が女人禁制であった時代に女性たちのために建てられたお堂です。

その昔、高野山には7つの入り口があり、それぞれにこうしたお堂が建てられ、女性はこの地で念仏や修行を行う決まりになっていました。現在残っているのは、不動口にある女人堂だけとなっています。

お堂には弁財天、大日如来、神変大菩薩が祀られているほか、向かいの方に女人道という巡礼路があります。この巡礼路は7つの女人堂を巡るための道であり、道中で摩尼山、楊柳山、転軸山を越える事で、空海の行脚修行に見立てたと言われています。

因みに、女人堂は高野山のものが有名ですが、霊場に女人が入る事を禁止していた事自体はさほど珍しくはありませんでした。理由として、仏教では性欲を含めた煩悩を智慧をもって制御する事を理想としている故に、女人を見るとそれが揺らぐからなのだとか。

また、それ以外の説として、山には魑魅魍魎が跋扈しており、子を産む女性は安全のために近寄らせなかったという説もあります。しかし、やがて女人禁制に反対する声が上がり始め、1872年に明治政府による太政官布告第98号『神社仏閣女人結界ノ場所ヲ廃シ登山参詣随意トス』が発布され、1906年に高野山の女人禁制が全廃されました。