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壇上伽藍

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六時の鐘は、壇上伽藍にある鐘です。

この鐘は、かの豊臣秀吉の子飼いであった福島正則が父母の菩提を祈って建立したとされています。鐘のなる時間は6時から始まり、その後22時までの時間帯の中で偶数時のみ鐘を撞きますが、これが名前の由来にもなっています。

建立されたのは1618年でしたが、その後の1640年に焼失しており、現在の鐘は福島正則の子である福島正利が1645年に再建したもの。

明治に作成された地誌『高野山名所図会』によれば、1751年に鐘楼が傾いていた事を理由に修理し、その時に石壇を3尺ほど高くしたとのこと。その後も1171年に再度修理したが、1809年に火災にて鐘楼が焼け落ち、最終的に1835年に新造されたものが現在の姿となったそうです。

江戸時代後期に作成された地誌『紀伊国名所図会』にもこの鐘の事が記されており、『二六時を報ずる聲なし』と書かれています。二六時というのは一日中という意味。江戸時代は丑の刻などの十二刻で時間を表しており、六刻で半日であった事から『終日=二六時』という呼ばれ方をしていたのです。

因みに現在は、太陽暦に改暦された事で一日二四時間になった事で『終日=四六時』と呼ばれています。